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2025/07/04 Smart at AI for kintone Powered By GPT

【対談】AIなしの kintone には戻れない。サイボウズが語る「kintone AIラボ」への熱意と連携サービスとの関係

【対談】AIなしの kintone には戻れない。サイボウズが語る「kintone AIラボ」への熱意と連携サービスとの関係
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ついにkintone本体にもAI機能「kintone AIラボ」が搭載された。
まだβ版であるkintone AIラボだが、
「サイボウズ(kintone)が、どのようなAI活用を促してくるのか」
「kintone AIラボはどこを目指すのか」
「基本機能とプラグイン/連携サービスはどう使いわければいいのか」
など気になるkintone ユーザーは少なくないだろう。

そこで今回は、サイボウズ kintone AIラボの旗振り役を務めるサイボウズ株式会社:山田氏、開発チームでAI 実装を最前線で推し進める佐野氏、そして kintone×AI 連携サービス「Smart at AI」を提供するM-SOLUTIONS株式会社:植草の3名が対談。

パートナー対談だからこそ他メディアでは語られない、kintone AIラボの開発背景や想いまで語っていただいた。 

販売・開発・研究が一枚岩に──山田氏と佐野氏が語るkintone AIラボの開発体制

山田氏:サイボウズ株式会社でAI推進を担当している山田(やまだ)と申します。
前職ではSIerにてエンジニアとして開発に従事し、サイボウズ入社後は営業部門を経て事業戦略室でオーダー系のプロジェクトを担当してきました。
そして現在、kintone AIラボの販売側の責任者となっています。
開発チームが生み出したkintone AIラボの価値をどう伝え、どう届けるか”──メッセージ設計から販促施策までビジネス面を総合的にリードしています。

サイボウズ株式会社 マーケティング本部 マーケティング戦略部 副部長 兼 事業戦略室 海外事業 山田 明日香氏サイボウズ株式会社 マーケティング本部
マーケティング戦略部 副部長 兼 事業戦略室 海外事業 山田 明日香氏

佐野氏2007年にサイボウズへ新卒入社した佐野(さの)です。
研究開発部門からキャリアをスタートし、松山オフィスでは5年半にわたり主力製品の開発を担当。
その後東京へ戻り、製品開発に携わりながら組織文化を醸成する「感動課(現:人事本部コネクト促進部)」へ異動し、ユーザーからの リアルな声に触れる機会もいただきました。

感度課所属中に、ChatGPT が登場し「これはやらなきゃ」と強く感じ、開発本部長・人事本部長に直談判して開発の道に戻ります。
サイボウズでも稀有な主力4製品すべてを触ったエンジニアとしての知見を武器に、現在は kintone AIラボなど「kintoneで実装する予定の機能の調査・研究」などを推進しています。

植草:自ら直談判したとはすごいですね!

佐野GPT-4の登場でワクワクが抑えきれませんでした。笑
でも、他のメンバーもAIに興味あるメンバーが集まっています。

サイボウズ株式会社 開発本部 技術支援部 AIやっていき 副部長 佐野 嘉紀 氏サイボウズ株式会社 開発本部 技術支援部 AIやっていき 副部長 佐野 嘉紀 氏

山田氏kintone AIラボを推進すべく、サイボウズは現在3チームが一体となって動いています。
・販売するチーム(山田氏 所属)
・開発するチーム
・研究するチーム(佐野氏 所属)
この3チームは週次で打ち合わせを行い、ワンチームでスピード感持って連携をしています。

植草:例えば、佐野さんら研究チームが新しいAIモデルが出てきた時に調べる。
開発チームがそれを開発・実装し、形にする。
販売チームが顧客からの意見を踏まえならフィードバック・営業をしていく。
そんなイメージでしょうか?

M-SOLUTIONS株式会社 代表取締役社長CEO 植草 学M-SOLUTIONS株式会社 代表取締役社長CEO 植草 学

山田氏:おっしゃる通りです。実はワンチームになったのはM-SOLUTIONSさんの影響があります。
kintone AIラボをリリースした昨年は、「検索AI」だけを搭載する方向で決まっていたんですが、「本当にそれで十分なのか?」という思いがあったんです。
AIでできることはほかにも山ほどあるわけで、「もっと開発スピードを上げなきゃ」と。

そこで刺激を受けたのがM-SOLUTIONSさんの開発の速さ。“AI開発ってこういうことかと痛感しましたね。
どれだけ早くキャッチアップできるかが鍵だと感じて、昨年の Cybozu Days が終わった直後から本格的に連携を深めていった、という経緯です。

佐野氏:どれだけ早くキャッチアップできるかというところで、我々研究チームが自由に先行研究・開発していっています。
植草さんら、M-SOLUTIONSさんと話していくうちにメンバーのスイッチも入っていきました。

AI機能は部分的な付け足しではない。AI活用した先の真価

– kintone×AIを進めてきて「AIで変わる」と思っていること

山田氏AI kintone にとって部分的な付け足しではなく、もはや プラットフォームそのものを進化させる核 になると感じています。
ピンポイントで「ここだけ変わる」というより、“AI なしの kintone には戻れないというレベルで、基本機能も運用の在り方も再定義されていく。
逆に言えば、AI を取り込まなければ競合サービスに優位性を奪われてしまう──そんな危機感を強く持っています。

サイボウズ株式会社 マーケティング本部 マーケティング戦略部 副部長 兼 事業戦略室 海外事業 山田 明日香氏

佐野氏:難しい質問ですが、結局 AI が変えるのは「データが活きるかどうか」 だと思っています。
kintone には日報や問い合わせログなど、人間の目では読み切れないほどの情報が蓄積されています。
しかし現実には、その大半が「書かれっぱなし」で終わっているのではないでしょうか。

 AI が要約や示唆出しを担えば、たとえば日報なら管理職は数秒で全体の傾向を捉え、即座に指示や支援に回れるようになる。
判断もアクションも劇的にスピードアップします。結果として業務時間は短縮され、その浮いた時間をどう使うかが次の勝負所になるはずです。

プライベートに充ててリフレッシュするのもいいし、本質的な業務改善や新しい価値創出に挑むのもいい。
AI が生む余白の使い方しだいで、企業も個人も大きく変わる──そこがkintone×AI、本当のインパクト だと感じています。 

植草:私は、生成 AI の導入で kintone は「人がデータを入れるプラットフォーム」から、「データが自動で集まり、気づきを受け取るプラットフォーム」へフェーズが一段上がったと感じています。

たとえば議事録など各データが自動で kintone に取り込まれ、その内容も自動的に受け身で見られるようになってきた。
今、kintoneはテキストベースですが、グラフィカルで見れたり、グラフ機能ももっとすごくなったり、画像や音声という風に変化していくかもしれません。

その未来を実現するには、サイボウズが中核を守り、私たちパートナーが周辺を拡張し、さらに他の連携サービスも巻き込む“総力戦”が不可欠です。
国内のノーコード/ノープロンプト領域を一気に加速させるためにも、得意分野を持ち寄って早く形にしていきたいですね。

入口は AIラボ、次のステップとしてパートナー提供のプラグイン・連携サービス

– kintone AIラボとパートナーの提供するAIサービスとの棲み分け・使い分け

佐野氏kintone AIラボは本体に基本搭載されているので、まずは誰でも気軽に触れられる入口として機能します。
AIが初めてのユーザーにとって、ここでリスクなく体験を始められることが何より大きいんです。

一方でSmart at AIを例とするなら、基本機能から一歩踏み出して業務に深く刺さる高度な機能を提供する、いわば特化レイヤーにあたります。
「もっと効率化したい」「自動化を進めたい」といったフェーズに入った企業が次に選ぶ先としてぴったりなんですよね。

先日のSmart at AIのユーザー会では登壇された方が熱量たっぷりに語っていた姿を見て、「これはもうマーケットにしっかり受け入れられているな」と感じました。
基本機能でAIの手応えをつかんだユーザーが、次のステップとして Smart at AIのようなパートナーのAI連携サービスに自然とバトンを渡す──そんな流れにしたいですね。

山田氏Smart at AIはすでに実務で使い始めている方も多いですもんね。

佐野氏:まさにそこなんですよね。
ユーザー会でも登壇されていたユーザーの皆さんを見ていると、正直ちょっとジェラシーを覚えるくらい Smart at AI を実務に溶け込ませていていました。
ああいう(kintone AI機能の)コアユーザーをいかにつくり、育てられるかが次の鍵だと痛感しました。
サイボウズとしても、あれだけ熱量の高い現場の声をキャッチアップしてフィードバックループを回していく仕組みを、もっと強くしていきたいんです。

植草Smart at AIは、M-SOLUTIONSの今までのサービスのように「こういう使い方をしてね」というサービスではありません。
なので、実際に触ってもらい、率直な声を聞きながら一緒に組み上げていかないと、何をどう磨けばいいか見えてこないんです。
私たち自身まだ手探りです。だからこそユーザーさんと肩を並べて走る──共創していきたいですね。

kintone AIラボで気軽にAIを試してほしい

– kintone AIラボを使っている人たちに求めること

山田氏:ご利用いただく方にお願いしたいのは、とにかく気負わずに AI を試してみてほしい──この一点です。
実際にヒアリングすると、「AI は初めて」「何から始めればいいか分からない」というお客さまがまだまだ多いのが現状です。だからこそまずはワンクリックで体験できる入口としてkintone AIラボを用意しました。
・難しい設定は考えず に触ってみる
・「こんなことができるんだ」と可能性を感じてもらう
・そこで湧いた疑問や要望を 率直にフィードバックしていただく
ハードルの低いファーストトライアルとして気楽に触れ、感じたことを遠慮なく教えていただければ嬉しいです。

佐野氏:研究チームとしても同感です。
実際に操作してみると「自分の業務ならここで使えそうだ」と具体的なイメージが湧きますし、小さくても成功体験を得ることで AI へのハードルは一気に下がるんです。
その達成感をもったまま周囲に「こんな使い方ができるよ」と広げてもらえれば、社内で AI 活用が雪だるま式に拡散していくはず。

ちなみに ユーザーさんのX(旧 Twitter)の投稿は日々チェックしています。笑
お気軽に「ここが便利」「こんな機能が欲しい」とつぶやいていただければ、私たちは反応していないですが、確実に目を通していますので、ぜひフィードバックの場として活用してください。

植草Xで反応あると嬉しいですよね。弊社もお待ちしています。笑
先日開催したSmart at AIのユーザー会では 「開発側ユーザー」と「ユーザー同士」 が直接語り合えたのは大きな収穫でした。
体験さえしてもらえれば AI の良さは伝わる――とはいえ、実際に触ってみるまでのハードルは思いのほか高いものです。

そこで期待しているのが 「使っている人」と「まだ試していない人」を同じ場に集め、成功体験を横展開してもらうこと。
ベテランの活用例を聞いて「それなら今日から触ってみようかな」と思える雰囲気づくりが、利用促進の鍵だと感じています。

M-SOLUTIONS株式会社 代表取締役社長CEO 植草 学

サイボウズとしては“ワクワク”して使ってほしい

– kintone×AIに興味のあるお客様にメッセージ

佐野氏AIは夢が現実になったツール・存在だと思っています。
なので、その夢が現実になったことを感じるファーストステップとしてkintone AIラボを使っていただき、ワクワクして欲しいなと思います!

サイボウズ株式会社 開発本部 技術支援部 AIやっていき 副部長 佐野 嘉紀 氏

山田氏:我々はこれからも販売も開発も研究も一丸となって、お客様にkintone AIラボを届けていきます。
ただ、AIという新しい技術に挑戦していく中で、お客様と一緒になっていくことも、とても大事だと思っています。
「サイボウズ×パートナー×お客様」で、いいサービスを届けられればなと思います!

植草:「AIの変化が速すぎてもう付いていけない、どうしたらいい?」という方、多いと思うんです。
私は「焦らなくて大丈夫」だと思います。 “最初の電車”に必ず乗らなければいけないわけではありません。

もちろん早めに触れば体験が複利のように利いてきますが、2番目・3番目の電車に乗ってもまったく問題ない。
まずは自分のペースで、楽しいと思えるところから始めれば良いと思います。

具体的には、kintone に追加された「AI」と書かれたボタン(kintone AIラボ)をポンと押してみる──それだけで十分入り口になります。
「業務でこう使えそう」とイメージが湧いたら、Smart at AIや他パートナーのサービスに挑戦してみればいい。
大事なのはワクワクしながら使ってみること。周りが盛り上がっているからといって肩に力を入れる必要はありません。
焦らず、でも好奇心だけは忘れずに、kintone×AI の世界に足を踏み入れてみてください。

山田氏:初めから「正解を作ろう」とか「この業務を劇的に改善するぞ!」という風に考えない方がいいかもしれません。
どんどんすごくなるAIをワクワクしながら楽しんでいただければなと思います。

まとめ

対談を終えて

まずは気負わずに AI ボタンを押してみる──そこから得た驚きや疑問こそが kintone×AI の進化をさらに加速させます。
基本機能の kintone AIラボがはじめの一歩を用意し、次のステップとしてSmart at AI をはじめとするパートナー製品をお試しいただければと思います。 

kintone×AIに興味を持たれた方は、まずはぜひkintone AIラボをお試しください。

 M-SOLUTIONSSmart at AI)へのお問い合わせ/

資料ダウンロードはこちら お問い合わせはこちら

プロフィール

  • M-SOLUTIONSメディア編集部

    10年以上kintoneに携わっているkintoneのスペシャリストチーム。 kintoneだけでなく、サイボウズ関連製品や最新テクノロジーにも精通。 kintoneをより便利にする情報をお届けします。 kintone認定アソシエイト・アプリデザインスペシャリスト・カイゼンマネジメントエキスパート取得者所属。

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