ブログ
kintoneのカレンダー表示機能でスケジュール管理!設定方法やおすすめプラグインなど徹底解説
サイボウズによるとkintoneもグループウェアの1つ。
となると、データを貯めるだけではなくアカウントを持っているユーザーのスケジュール管理もkintoneでやりたいと思われる方もいるのではないでしょうか。
グループウェアとしてのニーズを見越しているかのようにkintoneの基本機能にはカレンダー表示機能があります。
しかしながら、基本機能のカレンダー表示ではできないこともあるため、カレンダーで表現したい内容によってはプラグインや連携サービスが必要になることもあります。
本記事では、kintoneの基本機能のカレンダーでできることとプラグインや連携サービスを使うとできるようになることを紹介していきます。
あわせてこちらの記事もオススメです。 |
kintoneカレンダー表示機能とは?
kintoneにはアプリに貯めたデータを表示する方法として一覧を設定する機能があり、その一覧設定の1つに「カレンダー形式」が選べるようになっています。
この形式を選ぶことで、一覧画面を月単位でのカレンダー表示にし、レコード内の日付や日時フィールドの値をもとにカレンダー上の該当する日付に表示することができるようになります。
kintoneでスケジュール管理を行うメリット
Googleカレンダーのようなカレンダーツールや、サイボウズOfficeやGaroonのようなグループウェアのスケジュール機能もある中、kintoneでスケジュール管理を行うメリットにはどのようなものがあるでしょうか?
それは、以下の2点が挙げられます。
- 他サービス・ツールとの連携ができる
- データの集約ができる
他サービス・ツールとの連携ができる
kintoneの連携サービスを使うことで様々なことができるようになります。
Webページ等を経由して社外の人にも予定を登録してもらうことでスムーズな予定調整を実現できます。
登録されたスケジュールを自動でカレンダー系のサービスに転記させることで個人の予定はそこに集約することができます。
また、個人に属さないスケジュールを管理するような場合は登録されたらチャットツールに通知させるといったことも可能です。
データの集約ができる
スケジュールを管理する際に必要な項目を自由に作れるのがkintoneならではで、それらをもとに集計や分析ができるのも特徴です。
担当者ごとのレコードの件数で業務の偏りを可視化したり、案件ごとの工数の状況を把握するような使い方ができます。
kintoneカレンダーの基本機能でできること
kintoneでスケジュール管理をするメリットにていろんなことができると紹介しましたが、まずはkintoneのカレンダーの基本機能でできることをまとめていきます。
基本機能でできることは主に以下の5つです。
- カレンダー上で予定を追加する
- カレンダー上に複数のフィールドの情報を表示する
- 条件を絞り込んで確認したい予定のみを表示する
- カレンダー上に画像を掲載する
- カレンダーを印刷する
カレンダー上で予定を追加する
カレンダー画面上で予定を登録したい日付の枠の右上の方にマウスカーソルを近づけると「+」マークが表示されます。
これをクリックすることで、カレンダーに表示している日付や日時のフィールドに該当の日付が入力された状態でレコードの追加画面が表示されます。
通常の一覧画面に表示されている「+」ボタンからレコード入力をする場合はすべての項目が空欄になっているので、日付も自分で選択や入力が必要になります。
カレンダーからレコード追加することで、選んだ日付が入力されているだけでも手間を省くことができますし、日付の入力間違いも防ぐことが可能です。
カレンダー上に複数のフィールドの情報を表示する
カレンダーには一覧設定の際にタイトルとして選んだフィールドの内容が表示されます。
「本当は、あのフィールドもこのフィールドも表示したい。でも、カレンダー系のツールってだいたいタイトルに使えるのは1つだけだし、kintoneのカレンダーもタイトルにできるのは1フィールドだけなのは仕方ないよね。」と諦める必要はありません!
自動計算機能を使ってカレンダー上に表示したいフィールドを連結することで、複数フィールド分の内容を表示することが可能です。
ただし、計算式で連結すれば表示できるからといってなんでもかんでも連結してしまうと画面上は見切れてしまいます。
マウスカーソルを合わせることでポップアップ表示されますが、長すぎるとそれでも見切れてしまいます。
また、ユーザー選択や組織選択、文字列複数行のように計算式で参照できないフィールドもあるのでご注意ください。
条件を絞り込んで確認したい予定のみを表示する
カレンダー表示でも通常の表形式の一覧と同様に表示条件を設定できます。
あらかじめ特定の予定だけ表示する用のカレンダーを作っておいてもいいですし、カレンダーを表示している状態から追加で絞り込みをすることも可能です。
予定の対象者にユーザー選択フィールドを使っているなら一覧の絞り込み条件で「ユーザー選択がログインユーザー」としておけば自分(ログインユーザー)の予定一覧が作成できます。
カレンダー上に画像を掲載する
カレンダーのタイトルには添付ファイルフィールドを指定することもできます。そうすることで、添付ファイルフィールドに登録された画像ファイルがカレンダー上に表示されるようになります。
社内のイベントカレンダーや特定箇所の点検履歴アプリに点検箇所の写真を表示するなど、一覧画面上で画像で見えると便利なアプリに活用できます。
カレンダーを印刷する
kintone自体に印刷機能はありませんが、ブラウザの印刷を行うことでカレンダー画面を印刷することができます。
パソコンが1人1台ないような場所や会議室などに印刷して貼り出すような運用ができます。
kintoneカレンダーの設定方法
ここではkintoneにカレンダーを設定する方法を解説します。
大きく分けて2つの作業が必要で、カレンダーに必要なフィールドを設定することと一覧にカレンダーを設定することです。
フィールドの設定
カレンダーには最低限2つのフィールドが必要です。
1つは日付用のフィールド、もう1つはタイトル用のフィールドです。
日付用のフィールド
日付用のフィールドには以下の4種類のフィールドが使用できます。
- 日付
- 日時
- 作成日時
- 更新日時
タイトル用のフィールド
タイトル用のフィールドには以下の14種類のフィールドが使用できます。
- レコード番号
- 文字列(1行)
- 文字列(複数行)
- リッチエディター
- 添付ファイル
- ユーザー選択
- 組織選択
- グループ選択
- 作成者
- 更新者
- 作業者
- 数値
- 計算
- リンク
- ルックアップ
カレンダー表示の設定
実際にアプリを1から作成してみます。
ここでは、日付フィールドで予定日、文字列1行で予定タイトル、文字列複数行で予定詳細というシンプルな内容で作成します。
フォームの設定ができたら一覧の設定を行います。
アプリの設定画面で一覧のタブを選択し、「+」ボタンから一覧を追加します。
「レコード一覧の表示形式」を「カレンダー形式」にして、日付とタイトルを選択します。
ここでは先ほど作成したフィールドを使い、日付に予定日を、タイトルに予定タイトルを設定します。
設定が完了したら「保存」をクリックし、その後、忘れずに「アプリを更新」をクリックします。
kintoneカレンダーの基本機能でできないこと
kintoneのカレンダーの基本機能ではできないこともあります。
ここでは6つの基本機能ではできないことを挙げます。
予定の種類や担当者ごとの色分け
カレンダー上の表記を予定の種類や担当者のようなフィールドの内容に合わせての色分けはできません。
休日・祝日の色分け
土曜日を青や日曜・祝日を赤のように曜日に応じて背景色をつけることもできません。
ドラック&ドロップでの予定の移動
よくあるスケジュール管理系ツールのようにドラッグ&ドロップで予定の移動をさせることはできません。
レコードを編集して日付を選び直す必要があります。
複数日にまたがった予定(開始日~終了日)の表示
複数日にまたがる出張やイベント・フェアなどをカレンダー上も枠を跨いで表示させるということはできません。
カレンダーの基本機能では単一の日付しか対象にできません。
開始時刻~終了時刻の表示
表示対象を日付ではなく日時や作成日時、更新日時のように日時系のフィールドにすることでタイトルと一緒に時刻部分も表示されますが、開始時刻~終了時刻のようにはできません。
前述のように日付表示の基準にできるのは単一のフィールドだけだからです。
ただし、「カレンダー上に複数のフィールドの情報を表示する」の部分で紹介したように計算式を使ってタイトルとして開始時刻~終了時刻を作ることは可能です。
週ごと・日ごとの表示
カレンダーの表示は月表示固定です。
週ごとや日ごとの形式に変更することはできません。
大量のデータの表示
1日あたりに一度に表示できるのは3件までで、それを超えると2件分の表示と3行目に「その他○件」という表示になります。
マウスカーソルをその日に合わせることでその日のレコードがポップアップで表示されますが、一覧での視認性は限られています。
kintoneカレンダー表示機能のおすすめプラグイン・連携サービス
kintoneの基本機能で使えるカレンダーはあくまでもレコードをカレンダー上に表示するだけであり、できないことも多く、スケジューラーとして使うには機能不足であったりします。
ここからはそれらを補ったりしてくれるプラグインや連携サービスを紹介します。
カレンダーPlus(プラス)
まず最初に紹介するのはカレンダーPlus(プラス)です。
カレンダーPlus(プラス)とは
カレンダーPlusはラジカルブリッジが提供するプラグインで名前の通りkintoneに基本機能よりも高機能なカレンダーを表示することができます。
メリットと注意点
カレンダーPlusは万能なプラグインですが、できないこともあります。
ここではカレンダーPlusのメリットと注意点をお伝えします。
<メリット>
- 予定の内容によって色分けができる
- ドラッグ&ドロップで予定の変更ができる
- 開始と終了が指定できるので複数日にまたがった予定をカレンダー上に表現できる
- 月単位だけでなく週や日での表示もでき、その場で切り替えられる
- リソース別表示機能で複数の人や物の予定を一画面上で区別して表示できる
- 購入時のユーザー数に応じた価格での買い切りのため、後からユーザーが増えても追加で費用が発生しない
- 無期限お試しが可能(購入を促すポップアップは表示される)
- APIが公開されているため、追加機能を自分で開発できる
<注意点>
- カレンダーPlusで設定できるカレンダーは1つだけ
- 色分けが12色まで
オススメの利用部署・業務
カレンダーPlusはカレンダーを使うさまざまな場面でオススメですが、下記のような用途でもオススメです。
- カレンダーを見ながらのデータ入力が多い業務
- 社用車や会議室などの複数ある物の予定管理
カレンダーPlusをもっと便利に使う方法
カレンダーPlusだけでも便利ですが、M-SOLUTIONSの提供する「検索拡張プラグイン」・「Smart at message for kintone」という弊社プラグインと組み合わせると更に便利に利用できます。
■カレンダーの絞り込みを便利に使う
検索拡張プラグインを使えば、手間のかかる検索・絞り込みを一瞬で行うことができます。
■カレンダーに登録した重要な予定だけ通知する
Smart at messageを使えばメール通知を発信できます。
しかもレコードに登録した情報を用いてメール通知ができるので、より分かりやすく通知できます。
また通知条件も設定できるので、「重要予定」というフラグを作成し、カレンダー上でこのフラグで予定が登録されたら通知すると言ったような条件設定が可能です。
■kintoneユーザー以外の人に予定情報を通知できる
上記にもあるSmart at messageからのメール通知ですが、kintoneのレコードに登録されているメールアドレス宛に通知ができるため、kintoneのアカウントを持っていない相手にも予定情報を通知できます。
通知の条件と組み合わせて、レコードのステータスが予約確定になったら通知対象者のメールアドレス宛に通知ができます。予約確定の連絡を自動化できて便利です。
■予定の内容をメール通知の文面に表示できる
kintoneには基本機能で通知機能があります。
しかし通知文面を自由にカスタマイズできません。
そのため、通知受信者が詳細の情報を確認するにはkintoneのレコードを開く必要があります。
しかし、人によっては予定の情報をわざわざkintoneを開いて確認するのではなく、メールで素早く確認したい場合もあるかと思いますし、そもそも通知したい相手がkintoneユーザーでない場合もあります。
そこでSmart at messageを利用すると、通知内容をカスタマイズし、メールやチャットツールの文面にレコード内にある予定の時間や場所を記載し、通知できます。
下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
kintoneイベントカレンダープラグイン
2つ目に紹介するのはkintoneイベントカレンダープラグインです。
kintoneイベントカレンダープラグインとは
kintoneイベントカレンダープラグインはcybozu developer networkという開発者向けコミュニティで公開されているkintone用サンプルプラグインの1つです。
メリットと注意点
ここではkintoneイベントカレンダープラグインのメリットと注意点をお伝えします。
<メリット>
- プロセス管理で設定したステータスによって色分けができる
- ドラッグ&ドロップで予定の変更ができる
- 開始と終了が指定できるので複数日にまたがった予定をカレンダー上に表現できる
- 月単位だけでなく週や日での表示もでき、その場で切り替えられる
- 無料
<注意点>
- サンプルプラグインという扱いなので今後のkintoneのアップデートによる動作保証がない
- 色分けが5色まで
- モバイル画面に対応していない
- ゲストスペースでは動作しない
オススメの利用部署・業務
カレンダーを使うさまざまな場面でオススメですが、下記のような用途でもオススメです。
- kintoneで複数日にまたがる予定をカレンダーに表現するとどうなるのか試してみたい場合
カレンダープラグイン
3つ目に紹介するのはカレンダープラグインです。
カレンダープラグインとは
カレンダープラグインは株式会社Crenaが提供するkintoneプラグインです。
メリットと注意点
ここではカレンダープラグインのメリットと注意点をお伝えします。
<メリット>
- 予定の内容によって色分けができる
- ドラッグ&ドロップで予定の変更ができる
- 開始と終了が指定できるので複数日にまたがった予定をカレンダー上に表現できる
- 月単位だけでなく週や日での表示もでき、その場で切り替えられる
- グループごとでの表示機能で複数の人や物の予定を一画面上で区別して表示できる
- 繰り返し予定を登録できる
- 1アプリに複数設定ができるので一覧によって色分けする項目を変えられる
<注意点>
- グループごとの表示の際、日付内に横方向に分割されるので複数日に渡る予定を把握しづらい
オススメの利用部署・業務
カレンダーを使うさまざまな場面でオススメですが、下記のような用途でもオススメです。
- カレンダーを見ながらのデータ入力が多い業務
- 社用車や会議室などの複数ある物の予定管理
KOYOMI(コヨミ)
4つ目に紹介するのはKOYOMI(コヨミ)です。
KOYOMIとは
KOYOMIは株式会社Arcesが提供するkintoneプラグインです。
メリットと注意点
ここではKOYOMIのメリットと注意点をお伝えします。
<メリット>
- 予定の内容によって色分けができる
- ドラッグ&ドロップで予定の変更ができる
- 開始と終了が指定できるので複数日にまたがった予定をカレンダー上に表現できる
- 月単位だけでなく週や日での表示もでき、その場で切り替えられる
- グループごとでの表示機能で複数の人や物の予定を一画面上で区別して表示できる
- 繰り返し予定を登録できる
- アプリごとに独自の施設や休日の設定ができる
- 土日に自動で色がついている
- 空き時間確認、予定調整機能がある
- チーム応援ライセンスの場合無償で利用できる
<注意点>
- モバイルではドラッグ&ドロップでの予定変更や予定調整機能が使用できない
オススメの利用部署・業務
さまざまな場面でオススメですが、下記のような用途でもオススメです。
- カレンダーを見ながらのデータ入力が多い業務
- 社用車や会議室などの複数ある物の予定管理
kViewer(ケイビューワー)
5つ目に紹介するのはkViewer(ケイビューワー)です。
kViewer(ケイビューワー)とは
kViewerはトヨクモ株式会社が提供するkintone連携サービスで、kintoneのデータを外部に公開できるようになります。
公開する際の表示形式にカレンダー表示を選択できます。
メリットと注意点
ここではkViewerのメリットと注意点をお伝えします。
<メリット>
- kintoneのアカウントがない人にもデータを見せることができるので、データの参照だけをさせたい人が多い場合に運用コストを削減できる
<注意点>
- アクセス制限等に注意しないと想定外の人にまでデータを見られてしまう
- あくまでも参照用ページなので見るだけ(kintoneアカウントがない人に編集もさせたい場合はFormBridgeが必要)
オススメの利用部署・業務
下記のような用途でもオススメです。
- 予約状況の公開
- セミナーやイベント等の予定の公開
- スタッフへのシフト、勤務予定表の共有
トヨクモ スケジューラー
最後に紹介するのはトヨクモ スケジューラーです。
トヨクモ スケジューラーとは
トヨクモ スケジューラーはトヨクモ株式会社が提供するサービスで、社内や社外の人と一緒に使えるグループスケジューラーです。
kintoneと連携させることもでき、連携させることでkintone内のデータを予定の選択肢として使ったり、kintoneのレコードと予定を紐付けたりできます。
メリットと注意点
ここではトヨクモ スケジューラーのメリットと注意点をお伝えします。
<メリット>
- スケジューラーなので予定の空き状況を一覧して予定の調整などスケジュール管理に特化した機能がある
- kintone上で紐付けに使っているフィールドの値をもとにスケジュールの検索ができる
<注意点>
- あくまでもスケジューラーであり、kintoneとの連携項目を指定している予定がkintoneに紐づく(kintoneのフィールドをあれもこれも入力してくれる類のものではない)
オススメの利用部署・業務
さまざまな場面でオススメですが、下記のような用途でもオススメです。
- 営業等で案件内の次の訪問や打ち合わせ日の日程調整
- 社内の会議日程の調整
まとめ
この記事ではkintoneでのスケジュール管理をする上で必要になってくるカレンダーについて、基本機能でできること・できないこと、プラグインや連携サービスを使えばできることを紹介してきました。
実際に設定してみようとしたがうまくできない、カレンダー連携に「Smart at message」を使ってより踏み込んだ使い方をしてみたい等ありましたらお気軽にお問い合わせください。
M-SOLUTIONSではkintoneを便利にするさまざまプラグイン・連携ツールを提供しております。
ご興味のある方は下記よりお問い合わせください。
次にオススメの記事はこちら!