ブログ
kintoneでOCR(手描き文字読み取り)を実現する方法
業務効率化を実現する手段として、kintoneとOCRを組み合わせる方法が注目されています。kintoneは、柔軟に業務アプリを構築できるクラウドサービスで、さまざまな業務に適したアプリを簡単に作成できます。一方、OCR(光学文字認識)は、紙や画像に記載された情報を自動でデジタルデータに変換する技術で、手作業でのデータ入力を省ける点が特徴です。
この2つを連携させることで、手入力の作業量を大幅に削減し、データ入力時のヒューマンエラーを防ぐことが可能になります。たとえば、請求書や契約書、名刺の情報をOCRでデジタル化し、自動的にkintoneに取り込むことで、業務の効率化を図れます。これにより、事務作業にかかる時間を短縮し、より重要な業務に集中する時間を確保できます。
本ブログでは、kintoneとOCRを組み合わせた連携方法や、実際にどのような業務で活用できるかの事例をご紹介します。これらの活用法が、皆さまの業務改善のヒントとなれば幸いです。ぜひ、ご自身の職場でも導入を検討してみてください。
kintoneの標準機能にOCR機能はない
kintoneは、ノーコードで業務アプリを簡単に作成できる強力なツールですが、標準機能としてOCR(光学文字認識)機能は搭載されていません。そのため、紙や画像から文字を読み取り、自動でデータを登録する機能を実現するには、kintoneと連携可能なサービスやプラグインを活用する必要があります。OCRを実現するサービスは複数あります。
kintoneと連携させるOCRサービスはどのように選定すべき?
OCRサービスは目的に合わせて選定することをオススメします。大きく分けると3パターンあります。
OCRを手軽に始めたい
kintoneとOCRを手軽に連携させたい場合は、AIの文字認識機能を活用するのがおすすめです。最近のAI技術により、画像からテキストを抽出する作業が非常に簡単になりました。
「画像からテキストを抽出して」といった簡単な指示をするだけで情報を取得できるため、すぐに活用を始められます。OCRを初めて試す方や、簡単な利用を考えている方にとって、非常に有効な方法です。
kintoneとのAI連携でおすすめなのは、「Smart at AI for kintone Powered By GPT」です。このソリューションを利用すれば、kintoneにChatGPTの機能を手軽に実装できるだけでなく、画像やPDFからテキスト情報を抽出する仕組みを簡単に設定することが可能です。これにより、業務効率化をスムーズに進められます。
Smart at AI for kintone Powered By GPTの詳細はこちら
名刺や請求書をOCRしたい
名刺や請求書など、決まったフォーマットの情報を読み取りたい場合には、名刺管理専用ツールや請求書OCRソリューションなどの特化型サービスを利用するのがおすすめです。
これらのツールは特定の用途に最適化されており、簡単かつ高精度で情報を取り込むことができます。ただし、これらのソリューションは用途が限定されているため、名刺管理以外の目的で利用したい場合には、他の方法を検討する必要があります。
名刺の場合は、Sansanやhotplofile、AI名刺解析プラグイン、トーニチ・ネクスタ・メイシ、pewなどがオススメです。これらのサービスは名刺を読み取るための仕組みが設定されています。kintoneとの連携も容易です。
自社の独自帳票をOCRしたい
申請書や申込書など、自社独自のフォーマットに対応する場合には、OCR専門の連携ソリューションを利用するのが適しています。
このようなソリューションは、多様なフォーマットに柔軟に対応できる点が大きなメリットです。ただし、利用する際には、帳票の各フィールドに対応する情報を正確に取得するための紐付け設定が必要です。
この設定作業には手間がかかる場合がありますが、一度設定を完了すれば高精度な自動化が可能となり、業務の効率化に大いに役立ちます。
自社独自の帳票OCRに関しては、ATTAZoo AI OCR パックや、AI-OCRプラグイン for kintoneが良いでしょう。読み込み先紐付けを設定をすれば、高精度で読み込みを行えます。
まとめ
以上、kintoneでOCRを活用する方法についてご紹介しました。手書きの文字が完全になくなることは難しいですが、OCR技術を活用することで、情報共有がスムーズになり、データの集計や分析が可能となり、大幅な生産性向上が期待できます。
またどのようなサービスを利用するかは重要で、電子化したい対象や目的を明確にすることが、最適なツールを選定するポイントとなります。
アナログ管理に課題を抱える企業の方は、ぜひkintoneとOCRの連携を導入し、業務効率化にお役立てください。