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kintoneとChatGPT連携。便利に使える小ネタ5選(あいまい検索・表記揺れ・ふりがな・和暦・月末)
kintoneは、自分の好みに合わせたデータベースをドラッグアンドドロップで簡単に作成できるクラウドサービスです。機能は多岐にわたり便利です。しかし、細かなニーズに対応するためには、複雑な設定やカスタマイズが必要になる場合も。
そこで一つの解決策として使えるのが、kintoneとChatGPTを組み合わせる方法です。この2つを組み合わせることで、カスタマイズや複雑な設定をしなければ実現できなかった機能がプロンプトを設定するだけで解消できます。設定もカンタン。痒い所に手が届き便利です。
本記事では使い方をご紹介します。ぜひご覧ください。
kintoneとChatGPTはどうやって連携する?
kintoneとChatGPTを連携する方法はいくつかありますが、その中でも特にオススメなのがプラグインを使用した連携です。理由としては、プラグインによる連携はプログラミングなしで実現できて手軽だからです。
kintoneとChatGPTを連携させるためには、Smart at AI for kintone Powered By GPT(以下、Smart at AI)というサービスを利用すると、簡単に連携させることができます。
kintoneとChatGPTを連携する方法と部門別の活用方法をまとめたお役立ち資料を公開しました。
下記のボタンよりお申し込みください。 |
Smart at AIとは
Smart at AIは、M-SOLUTIONSが提供するプラグインです。kintoneアプリとChatGPTを連携できます。このプラグインを設定すると、kintone内で直接ChatGPTの機能を利用でき、業務効率化が可能です。
便利に使える小ネタ5選
ここからkintoneとChatGPT連携で便利に使える小ネタ5選をご紹介します。
あいまい検索
kintoneとChatGPTを連携させることで、あいまい検索が可能になります。これによって類似語での検索が可能になります。
実現方法はkintoneのレコード情報からChatGPTによって検索キーワードを生成することで実現します。これにより、類似後でキーワードを検索しても、目的のレコードを見つけることができます。
kintone自体はあいまい検索に対応していないため、あいまい検索を実現したい場合はオススメです。
プロンプトは以下のように設定します。
次のタイトルからあいまい検索用のキーワードを生成してください。
生成の条件は以下の通りです。
タイトル: %%タイトル%%
キーワード数: 5個まで
出力形式:xx、yy、zz
表記揺れ
kintoneとChatGPTを組み合わせることで、企業名の表記揺れを修正できます。
例えば、「株」を「株式会社」に修正したり、「M-SOLUTIONS 株式会社」の間の空白を削除して「M-SOLUTIONS株式会社」とすることができます。これにより、顧客リストのデータを正しく統一できます。
プロンプトは以下のように設定します。
以下の会社名の名寄せしてください。
また記載する条件も考慮してください。
会社名:%%会社名%%
条件:
・会社名には前株と後株があります。前株(まえかぶ)とは、「株式会社◯◯」の形式で社名の前に株式会社の文字が付く表記方法を指します。
反対に「◯◯株式会社」と株式会社の文字が後ろに付く場合は「後株」(あとかぶ、うしろかぶ)と呼びます。
会社によって「株式会社」の文字が前に付くか後ろに付くかが異なります。この点を考慮してください。
・(株)は株式会社へ変換してください。
・”前株”と”後株”はその順番を入れ替えないでください。順序が重要だからです。
たとえば、”XX株式会社”を”株式会社XX”としないよう注意して修正してください。
以前”XX株式会社”が”株式会社XX”に誤って変更された例がありました。
これを避けるために、これらの単語の周辺の文脈を慎重に扱ってください。
・出力は会社名のみで、決して文章で出力しないでください。
ふりがなの自動推測
Smart at AIを使用すれば、名前や企業名のふりがなを自動生成できます。これにより、ふりがなの入力の手間を省くことができます。
具体的には、ふりがなを振りたい単語があるフィールドをプロンプトに指定し、結果を表示したいフィールドに出力設定をすることで実現できます。
プロンプトは以下のように設定します。
%%氏名%%からふりがなを推測して出力してください。
単語のみ出力してください。
決して文章で出力しないでください。
和暦変換
kintoneとChatGPTを連携することで、西暦を和暦に変換できます。これまでkintoneで和暦変換を行うには、計算用のフィールドを設けるなどの工夫が必要でした。
しかし、Smart at AIを使用すれば、プロンプトを設定するだけで和暦を生成できます。これにより、和暦変換用のフィールドを用意する必要なく、和暦生成が可能です。アプリの構造をシンプルにできます。
プロンプトは以下のように設定します。
%%日付%%を和暦に変換してください。
出力は和暦のみを出力してください。
決して文章では出力しないでください。
月末
日付の値から月末日を表示することができます。kintoneでは標準機能を工夫することで、月末日の表示は可能です(ヘルプ)。しかし、計算フィールドと関数を用いる必要があり、アプリの構造が複雑になります。
そこで、Smart at AIが提供するChatGPTをkintone上で使用すれば、日付情報から簡単に月末日を生成できます。これにより、アプリの構造を単純化することができます。
プロンプトは以下のように設定します。
%%日付%%の月末日を出力してください。
出力形式はyyyy-mm-ddで出力すること。
決して文章では出力しないでください。
以上、kintoneとChatGPTの連携による便利な使い方を5つ紹介しました。
生成AIの登場により、以前はプログラミングや複雑な設定が必要だったkintoneの機能が、プロンプトを設定するだけで実現できるようになりました。
生成AIは2023年に大きな注目を集めた技術で、今後も進化が期待されています。M-SOLUTIONSでは、さらに便利な使い方を研究していきます。
なお、Smart at AIは無料版と有料版で提供しております。皆様にも手軽にSmart at AIを使用していただけます。様々な可能性があるので、ぜひ、実際に触ってみていただいて、様々な用途を探求してみてください。