kintone向けサービスアップデート情報（2024年9月版）

M-SOLUTIONSのkintoneプラグインをアップデートしましたので、お知らせいたします。今回のアップデートでは、「Smart at AI for kintone Powered By GPT（以下、Smart at AI）」「検索拡張プラグイン」「Smart at message for kintone」に新機能を追加しています。

Smart at AI

検索拡張生成（RAG）に対応

kintone上で検索拡張生成（RAG）に対応しました。これにより、アプリの一覧レコードをプロンプトに組み込むことが可能です。この機能を活用することで、社内問い合わせ業務の効率化や情報の把握に役立てることができます。

なお、検索拡張生成機能にはプロンプトに組み込めるレコード数に制限があります。無料版が一度に20件まで。ライト版が一度に200件まで。スタンダード版が一度に2,000件までプロンプトに取り込めます。

AIの連続実行が3回から9回に

Smart at AIでは、これまでAIによる生成を1度に3回まで連続実行できましたが、その回数が9回まで可能になりました。このアップデートにより、一度により多くのAI処理を実行できるようになります。

例えば、名刺情報の読み取りにおいて、従来のSmart at AIでは、以下のように3回の実行では限られた情報しか取得できませんでした。

– 画像からテキストを抽出（1回目）
– 抽出したテキストから「氏名」を抜き出し、文字列（1行）フィールドに格納（2回目）
– 抽出したテキストから「メールアドレス」を抜き出し、文字列（1行）フィールドに格納（3回目）

この場合、氏名とメールアドレスの2つの情報しかフィールドに登録できませんでした。しかし、9回の実行が可能になることで、「会社名」「部署」「氏名」「メールアドレス」「電話番号」「住所」「郵便番号」と8つの情報をフィールドに登録できるようになります。

有料版で複数のAIが選択可能に

これまで有料版はAzure OpenAI Serviceのみ対応していましたが、今回のアップデートで、Azure OpenAI Service、OpenAI、Anthropic、Geminiの4つのモデルに対応しました。これにより、用途に応じたAIモデルを選択できるようになりました。

例えば、画像読み込みにはOpenAIのモデル、ブログ作成にはAnthropicのモデルを活用することが可能です。AIモデルをより柔軟に活用できるようになり、利用者の設定コストを削減します。

ライトプラン（LT）

利用可能モデル：GPT-3.5・GPT-4o mini・Claude 3 Haiku・Gemini1.5 Flash

スタンダードプラン（ST）

利用可能モデル：GPT-4・GPT-4o・Claude 3 Sonnet/Opus・Claude 3.5 Sonnet・Geimini1.5Pro

※プラン名に続く数字は上限生成数を示します。(生成数＝APIコール回数)

※AIモデルのAPIキーをお客様でご登録・ご負担していただく、機能限定の無料版もご提供しています。

検索拡張プラグイン

フィルターの追加

ドロップダウンとラジオボタンの項目に対して、フィルター機能を追加しました。これにより、目的の選択肢をすばやく見つけることができるようになります。大量の選択肢がある場合に特に便利です。

設定画面の改善 

検索項目をドロップダウンで選択する際、項目名をソートして表示するように改善しました。これにより、目的の項目をより見つけやすくなり、設定作業の効率が向上します。

Smart at message for kintone

メール送信でSendGridが不要に

Smart at messageはメール送信を行う場合、SendGridの契約が必要でしたが、今回のアップデートにより、SendGridを契約しなくてもメール送信ができるようになりました。これによりコストを削減できます。

メール送信時のFROMアドレスの設定機能の追加

メール送信時のFROMアドレスを、cybozu.comやレコードから取得できる機能を追加しました。これにより、メールの送信元をより柔軟に設定できるようになります。

今回のアップデートにより、M-SOLUTIONSのkintoneプラグインの利便性がさらに向上しました。プラグインは無料体験が可能ですので、興味がある方はぜひご活用ください。

過去のアップデートはこちら

Smart at | kintoneの機能拡張､システム開発､iPad受付システム

Smart at AIがアップデート。画像読み取り、AIの使い分け、Geminiに対応