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【レポート】「Excelの業務効率化、kintoneでアイディアいろいろセミナー」を実施しました。
2023年1月20日(金)にサイボウズとそのパートナー企業であるM-SOLUTIONS株式会社、グレープシティ株式会社、株式会社ソウルウェアの4社でkintoneとExcelの併用・使い分けを考えるセミナーを実施しました。
kintoneはExcelによるデータ共有の悩みを解決します。しかしExcelに慣れている企業ではkintoneとExcelの併用・使い分けに悩んでいます。
例えば、
複雑な関数をkintoneで扱いたいがどうすれば良いか?
kintoneをExcelのようなインターフェースで使いたい
kintoneの情報をExcelに書き出したい
このような悩みがあります。今回のセミナーでは、これらの悩みに応えるために各社から併用・使い分けのアイディアを発表いただきました。本記事ではセミナーの概要を紹介し、Excelとkintoneの併用・使い分けに関するヒントをお届けいたします。
セミナーは以下のようなプログラムでした。
・kintoneを使うとExcel業務ってどうなるの?kintoneの紹介:サイボウズ株式会社
・Excel業務がやめられなくても大丈夫!kintoneと共存させる最善策をご紹介:M-SOLUTIONS株式会社
・事例から学んだエッセンス。kintoneで実現する脱Excel:グレープシティ株式会社
・kintoneからExcel帳票を出力できる「Repotone Uシリーズ」の紹介:株式会社ソウルウェア
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kintoneを使うとExcel業務ってどうなるの?kintoneの紹介
最初のセッションはサイボウズ株式会社の二ノ宮様から「kintoneを使うとExcel業務ってどうなるの?kintoneの紹介」というタイトルで、Excelでよくあるお困りごとと、kintoneの基礎的な機能について紹介されました。
セッションの構成は以下の通りでした。
・kintoneで何ができるのか?
・kintoneでExcel業務のどんなことを解決できるのか
・実際にkintoneを導入したユーザーはどのようにエクセル業務を解決したのか
kintoneで何ができるのか?
セッションの最初では、二ノ宮様がkintoneがどんなサービスなのかを説明されていました。二ノ宮様によると、「kintoneは業務に合わせたシステムをお客様自身でつくることができるプラットフォームサービス」と話していました。
例えば、お客様自身が顧客管理システムが欲しいと思った時に、kintoneは自分達でシステムを構築できる。これが特徴とのことでした。
従来ですとシステムを作る場合、コーディングが必要でした。一方でkintoneはドラック&ドロップで業務システムを作れます。そのため、すぐに欲しいシステムを構築できるとのこと。さらに、初めての方にも構築しやすいように100種類以上のテンプレートが用意されているとのことでした。
kintoneでExcel業務のどんなことを解決できるのか
Excel を複数人で利用する場合、次のような課題があります。「ファイルが重い」「最新版がわからない」「集計に時間がかかる」「連絡漏れや伝達漏れ」のような課題です。Excelを1人で使っている場合はそこまで気にならないかもしれませんが、複数人で使っている課題になってきます。
kintoneはこれらの課題を解決できるそうです。
まず「ファイルが重い」&「最新版がわからない」という点についてはkintoneはクラウドサービスですので、アプリにアクセスすれば、情報を確認することが可能です。常に最新の情報が表示されます。
「集計に時間がかかる」に関しては、kintoneにまとめる先を統一しておけば、フォーマットを整える作業を減らせます。更にグラフ機能があるので、リアルタイム集計も可能です。
Excelで同じことを作業をすると、関数で集計したのちグラフ表示する設定が必要になります。kintoneはマウス操作で綺麗なグラフが出せるのがオススメです。
「連絡漏れや伝達漏れ」はコメント機能やプロセス管理機能を使うと、誰が何を話したのか、履歴を残すことができます。Exceでの管理の場合、誰が提出したのか、どのようなやりとりがあったのかを残しづらい点がありますが、その点をkintoneを活用することで解決できます。
実際にkintoneを導入したユーザーはどのようにエクセル業務を解決したのか
お客様の導入事例としては、ケミカルグラウト様の事例が紹介されました。
こちらのお客様は日報や報告書をExcelで管理していましたが、kintoneに乗り換えることで、年間24日の工数を削減したそうです。事例の詳細はkintoneのWebサイトに掲載があるようです。興味がある方はぜひ、Webサイトをご覧ください。
Excel業務がやめられなくても大丈夫!kintoneと共存させる最善策をご紹介
続いて2つめのセッションでは、M-SOLUTIONS株式会社の岸田様から「Excel業務がやめられなくても大丈夫!kintoneと共存させる最善策をご紹介」という内容で、Excelとkintoneを共存させるための方法をご紹介いただきました。
Excel業務をkintoneに移行するときの課題は以下の3つの課題があると話していました。
・決まったExcelフォーマットを利用する業務がある
・メンバーがExcel業務に慣れていて、kintoneを使ってくれない
・kintoneだとExcelの細かい関数に対応できない
岸田様によると、日頃からExcelを使っていたお客様は、Excelをkintoneに移行する際とこれらの課題に直面することがあるそうです。このような課題に直面すると、kintoneの導入がしづらくなる場合もあるとのこと。
そんなときの解決策の1つが、Smart at tools for kintone Excel入力。岸田様によると、このサービスを使ってkintoneとExcelを併用すれば、課題を回避出来るそうです。
Smart at tools for kintone Excel入力はkintoneのプラグインで、Excelの情報をkintoneに取り込む機能を持つそうです。Excelをkintoneの添付ファイルフィールドに添付すれば、設定したフィールドにExcelのデータを流し込めるとのことでした。
さらに関数で計算した情報もkintoneに取り込めるので、Excel帳票に情報を入力する運用を変えずにkintoneにデータを集約できるそうです。kintoneにデータを集約すれば、集約データの共有・プロセスの管理ができます。
Excel業務をkintoneに完全移行するのが難しくても、部分的に移行することで業務を効率化できるという話でした。
セミナーでは動画で、プラグインの説明がされていました。
セッションの最後にはSmart at tools for kintone Excel入力のトライアルについて案内がありました。以下のリンクから申し込めるようなので、興味がある方は気軽に試してみるのがよさそうでした。
事例から学んだエッセンス。kintoneで実現する脱Excel
グレープシティ株式会社からは「事例から学んだエッセンス。kintoneで実現する脱Excel」というテーマでマーケティング部の佐藤様からお話いただきました。
佐藤様はセッションの冒頭で「Excelを業務で利用していると特有の課題がでてくる」と話されていました。それは、「入力レイアウトが変えられてしまう」「ファイルがロックされて編集できない」「最新版かどうか分からない」「ファイルのマージと集計が大変」などです。
佐藤様によるとこれらの課題はkintoneで解決できるとのこと。しかし、kintoneを導入すると、Excelに慣れた現場からは違う課題を突きつけられることもあるとのことでした。
それは「今までと同じやり方で仕事をしたい」「システム変更することで現場の業務効率を落としたくない」「目の前にある仕事を早く終わらせたい」などで、kintoneの導入側と使う現場側でギャップが発生する場合があるとのことでした。
そのギャップを解消するのが、グレープシティ株式会社が提供するkrewSheetとのことでした。krewSheetはkintoneの一覧画面をExcelライクにできるサービス。krewSheetは、Excelでよく使う「一覧上での編集」
「書式設定」「コピー&ペースト」「行/列固定」などさまざまなことをkintone上でできるようになると佐藤様は話していました。
kintoneとkrewSheetを併用することで、kintoneの導入側と現場側のギャップを埋めることができるという話でした。セミナーではkintoneとkrewSheetを併用して脱Excelされたリーグル様の話がでてきます。
事例の詳細についてはWebサイトに掲載されているそうです。興味がある方はぜひご覧ください。
kintoneからExcel帳票を出力できる「Repotone Uシリーズ」の紹介
そして最後は株式会社ソウルウェアの雨沢様から「kintoneとExcelのハイブリットな使い方!外部共有の帳票出力はRepotoneU」という内容で、kintoneからPDFやExcel帳票を出力できる「Repotone Uシリーズ」の紹介がありました。
雨沢様はまずkintoneの帳票に関する問題点を話されていました。それはkintoneの情報を帳票出力する場合、標準ではレコードのそのままの画面を印刷する機能しかないことでした。画面の印刷でも問題ないこともありますが、デザインされた帳票が必要になる場合が多いと雨沢様は話されていました。
そこで役に立つのがRepotoneUとのこと。RepotoneUはkintoneの情報をPDFやExcelに出力できるサービスで、希望のデザイン形式で出力できると雨沢様は話されていました。またRepotoneUは画面操作で設定ができるため、直感的に設定でき、更に普段利用しているPDFやExcel帳票を雛形にできるので、業務フローを大きく変えずに利用できる点がオススメと力説されていました。
そんなRepotoneU は3つの種類があるそうです。Excel出力できるRepotoneU Excel。PDF出力ができるRepotoneU PDF。ExcelとPDFの両方が出力できるRepotoneU Proがあるとのことでした。
更にRepotoneUシリーズの最上位版であるRepotoneU Proではさまざまな帳票レイアウトに対応できるとのこと。また出力先もkintoneやクラウドストレージなどさまざま選べるとのことでした。
kintoneで管理しているデータをPDFやExcelに出力したいと考えている方にはオススメと雨沢様は話していました。トライアルもできるようなので、興味がある方はまずは試すとよさそうでした。
以上、kintoneとExcelの併用・使い分けセミナーの開催レポートをご紹介しました。kintoneとExcelの使い分けに困ったら、紹介のあったソリューションを組み合わせてみることをオススメします。
しかしながら、セミナーの内容を見てみたけれど、まだピンときていない。もう少し深く知りたいという方もいらっしゃると思います。そんな中、弊社では「kintoneなんでも相談会」を実施しています。Excelとkintoneの使い分けに関するご相談も受け付けておりますので、もし悩まれている方がいらっしゃいましたらお気軽にお問合せください。