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【kintone】ゲストスペースのアプリデータを社内スペースのアプリに同期する方法
kintoneは、ノーコードで業務アプリを作成できるクラウドサービスです。主に社内業務で利用されますが、「ゲストスペース」機能を使うことで、社外の人とも情報を共有できます。さらに、ゲストスペース内にもアプリを作成できるため、社外の人とのやりとりもスムーズに行えます。
では、ゲストスペースのアプリで管理している情報を、kintone本体のアプリと同期することは可能なのでしょうか? 本記事で詳しく解説します。
ゲストスペースの情報は標準機能では同期できない
標準機能では、ゲストスペースのアプリの情報をkintone本体のアプリと同期することはできません。なぜなら、ゲストスペースはkintone本体とは別の領域として管理されているためです。
そのため、ゲストスペース内のアプリはkintone本体のアプリに対して以下の設定ができません。
- ルックアップのコピー元・コピー先となること
- 関連レコード一覧の参照先となること
- アクション機能のコピー元・コピー先となること
このように、ゲストスペースとkintone本体のアプリ間で直接データを連携することはできない仕様になっています。
どうやって同期するのか?
kintoneにはWebhook機能があるため、それを活用してカスタマイズする方法があります。具体的には、ゲストスペースのアプリのレコードが更新された際に、kintone本体のアプリのレコードも自動で更新されるように設定する方法です。
このカスタマイズを実装すれば情報の同期が可能になりますが、個別開発が必要なため、一定の技術的な知識が求められ、難易度が高くなる場合があります。
もう少し手軽な連携方法はある?
kintone連携サービス「Smart at tools for kintone CSV入出力」を利用すれば、簡単に情報の同期を実現できます。このサービスは、kintoneのデータを定期的にCSVで自動入出力できる機能を提供しています。
Windows PCに設定しておけば、指定した時刻に自動でCSVデータを入出力できるため、手間をかけずにデータを更新可能です。さらに、Smart at tools for kintone CSV入出力はゲストスペースにも対応しているため、ゲストスペース内の情報もCSVを使って入出力できます。
具体的な設定方法
次のような設定を行うことで、ゲストスペースのアプリの情報をkintone本体のアプリに同期できます。
アプリを作成する
kintone本体とゲストスペースのアプリに同じアプリを作成します。
エクスポート・インポート設定を行う
エクスポート・インポート設定を行う
Smart at tools for kintone CSV入出力では、kintoneのデータをCSV形式で出力するエクスポート設定と、CSVデータをkintoneに取り込むインポート設定を行えます。
この機能を活用し、以下の設定を行ってください。
エクスポート設定(ゲストスペースのアプリ → CSVファイル)
インポート設定(CSVファイル → kintone本体のアプリ
なお、CSVファイルを保存するために、新しく専用のフォルダを作成しておくことをおすすめします。これにより、データの管理がしやすくなり、誤操作を防ぐことができます。
必要に応じてスケジュール設定を行う
Smart at tools for kintone CSV入出力は、エクスポート・インポート設定の定期実行が可能です。 kintone本体とゲストスペースのアプリの情報をなるべく一致させておきたい場合は、1日1回の頻度でスケジュールを設定すると便利です。
これにより、最新のデータが常に同期され、情報のズレを最小限に抑えられます。 運用状況に応じて、より頻繁な更新が必要であれば、1日数回の実行も検討するとよいでしょう。
注意点
Smart at tools for kintone CSV入出力の連携設定はシンプルで扱いやすいですが、リアルタイム連携の機能はありません。
- 1つの設定で最大1日5回までのスケジュール実行が可能です。
- 同じ設定を複数作成することで実行回数を増やすことはできますが、完全なリアルタイム同期はできません。
もし、リアルタイムでゲストスペースのアプリの情報をkintone本体のアプリへ反映させる必要がある場合は、Webhookなどを活用したカスタマイズを検討するのが無難です。
利用ケース
以下のような利用ケースがあります。
外部パートナーとの案件管理
kintoneのゲストスペースと社内スペースの情報が同期しないため、二重管理や情報のズレが発生しやすくなります。Smart at tools for kintone CSV入出力を活用すれば、外部パートナーが更新した案件情報がリアルタイムで社内にも反映され、手作業での転記が不要になります。また、重要な進捗が自動で通知されるため、確認漏れや対応の遅れを防ぐことができます。
外注業者とのタスク管理
外注業者と共同で作業を進める際、タスクの進捗状況をリアルタイムで把握できないと、対応の遅れや認識のズレが発生しやすくなります。kintoneのゲストスペースと社内スペースが同期しないため、外注業者がどの作業を完了したのか、次に何をするべきかが社内で把握しにくいことが課題になります。Smart at tools for kintone CSV入出力を活用すれば、外注業者が更新したタスクの進捗が即座に社内スペースにも反映され、スムーズなタスク管理が可能になります。
例えば、デザイン制作を外注している場合、外注業者がゲストスペースで作業完了の報告をすると、社内の担当者がすぐに確認し、修正が必要な場合も即座に対応できます。また、開発プロジェクトでは、外部エンジニアが進捗を更新することで、社内のチームが次の工程をスムーズに進めることができます。Smart at tools for kintone CSV入出力を導入することで、タスクの進行がスムーズになり、納期の管理や品質の向上につながります。
まとめ
ゲストスペースのアプリからkintone本体のアプリへの情報同期は、標準機能では対応していません。しかし、連携サービスのSmart at tools for kintone CSV入出力を活用すれば、比較的手軽に同期を実行できます。
リアルタイム連携は難しいものの、1日1回の同期で十分なケースも多いでしょう。
- ゲストスペースを使っているが、データ連携に苦労していた
- データ連携ができないため、ゲストスペースの利用を諦めていた
このような方は、Smart at tools for kintone CSV入出力を活用することで、手軽にデータ連携を実現できます。
トライアル版も提供されているので、ぜひ一度お試しください。